星の物語を読む方法〜西洋占星術を初めて学びたい方へ〜
こんにちは!なかむらむつらです。
小さい頃、田舎に住んでいた私は、夜、外に出て星を眺めるのが好きでした。
あの綺麗な光たちが「星座」という絵を形作っていることを知ったときは、夜空は絵本のようになりました。
そして、成長して「自分の生まれたときの星」が、自分自身を描き出しているという考え方があると知ったとき、その法則について貪るように勉強し始めてからは、「星」は自分の中で輝かせるべきもので、私自身でもあるんだと、とても重要な「核」を見つけてしまったような気持ちになりました。
かれこれ10年以上、自分が持って生まれた星を読みながら、私だけの物語を作っては、その物語を生きてみて、なんか違うとつまづいて、ときには新しい発見をして、何度も作り変えた地図のようになった星の物語と寄り添うように、ここまで歩いてきました。
古代ギリシャの時代から、学問として続いてきて、現在は星占いとして親しまれている「西洋占星術」。
このとっても面白くて深い星の物語の読み方を、必要としている方の元に届くように、ブログで少しづつ紹介していきたいと思います☆
宇宙の動きが個人の人生について教えてくれるのはなぜ?
なぜ、太陽や月といった大きな宇宙の動きが、個人の性質や人生についてを教えてくれるのか、不思議に思いますよね。
哲学や社会学の文脈で説明されていることに、「大宇宙(マクロコスモス)」「小宇宙(ミクロコスモス)」という概念があります。
大宇宙(マクロコスモス)は、太陽や惑星たちを含む空に広がる世界を表します。小宇宙(ミクロコスモス)は、人間や植物、鉱物などの地上にあるものをあらわします。
大宇宙はブラフマン(全体)で小宇宙はアートマン(個)であるとし、それが同じものを指すと考えられています。
だから、星の配置が教えてくれる真意を読み解くことで、地上で起こる出来事や、そこで生きる私たち人間の運命まで紐解くことができる、ということになるのだそうです。
私もあなたも、完全なる小さなひとつの宇宙なのですね。
~有名な詩人の一節~
一粒の砂に世界を見、
一輪の野の花に天を見る。
汝の掌に無限を捉え、
一時の中に永遠を見よ。
基本は「惑星」「12星座(サイン)」「ハウス」の意味を知ること
「西洋占星術は覚えることが多くて、複雑で、難しい。。。」
勉強をし始める方の中から、こんな声を聞くことがあります。
確かに、本来の星占い、西洋占星術は、
「私は天秤座だから、こんな性格♪」
というシンプルなものではありません。
もっともっとも〜っと、深く自分自身を追求していくことができるツールなのです。
まず、読み解きたい人の
・生年月日
・生まれた時間
・生まれた場所
を調べておくことからスタートです。
そのデータをもとに「ホロスコープ」という、その人の生まれた瞬間の星の配置図を導きだします。
例えば、今日2019年2月15日午後1時に東京で生まれた人のホロスコープはこちら。
最近はデータを入力すると無料でホロスコープを出してくれるサイトも多いので、誰でも見ることができますよ。
「生まれた時間がわからないのですが。。。」
という方もいらっしゃいますが、わからなくても、ある程度のところまでは読み解けます。
ただ、後に述べます「ハウス」を知ることができないので、情報としては少なからず薄くなってしまいます。
ホロスコープの「ホロ」は、「時間」を意味しています。
伝統的な占星術では、読み解きたいものの「時間」は必須だったのです。
10個の「惑星」=「主語」を知る
何はともあれ、西洋占星術は「惑星」(衛星もありますが)を知ることからです。
「惑星」は、物語で言うならば「誰が、何が」という「主語」の部分を担います。
・太陽:自我、人生で目指すもの、進むべき方向性、スイッチオンの自分
・月:無意識、潜在意識、感情、1番リラックスできる状態、スイッチオフの自分
・水星:情報、コミュニケーション、伝達、学問、移動
・金星:愛、美、センス、調和、女性性
・火星:戦い、情熱、怒り、欲望、生き残るために発揮される力、男性性
・木星:拡大、発展、保護、思想、慈悲
・土星:試練、抑圧、厳しさ、制限、現実的
・天王星:革命、改革、自由、発明
・海王星:夢、ビジョン、幻想、スピリチュアル、曖昧
・冥王星:破壊と再生、生と死、0か100か
「サイン(12星座)」=「述語(状態、どのように)」を知る
そして、次に皆さんに馴染みのある12星座、専門用語で「サイン」のそれぞれの性質を知りましょう。
このサインは、先程みてきた「主語」である「惑星」が、「どんな状態にあるのか」を見るためのものです。
例えば、先程例で添付したホロスコープをみると、【太陽】が『水瓶座』にあることがわかります。
この人の【太陽】は『水瓶座』の性質を持っているということですね。
【太陽】はその人が人生で目指していく方向性を示すので、この人は『水瓶座』的な性質、ざっくり言うと、固定概念や規定の枠に縛られず、自由に自らの知恵でもって軽やかに生きることを目指していく、と言えます。
12個のサインそれぞれの解説も、ぜひとも順番にじっくりと書いていきたいと思います☆
そして、その『水瓶座』の【太陽】をどんな場面で発揮していくのかを見るのが、次の「ハウス」となるのです。
「ハウス」=「どこで、どんな場面で」を知る
最後に「ハウス」について。
ホロスコープの図をみたときに、サイン(12星座)の区切りとは別に、内側に1から12までの数字が書かれていて、12の部屋に区切られているのがわかりますよね。
この1から12までの部屋を総称して「ハウス」といいます。
1のハウス、2のハウス、3のハウス、と順番に、それぞれ人生におけるテーマが割り振られています。
・1ハウス:自分自身
・2ハウス:所有物、才能、お金
・3ハウス:初等教育、コミュニケーション、近隣への移動、兄弟
・4ハウス:家、自分のルーツ、帰る場所
・5ハウス:遊び、表現、創造、子ども
・6ハウス:労働、奉仕、健康、メンテナンス
・7ハウス:パートナー、結婚相手、対人関係
・8ハウス:生と死、遺産、相続
・9ハウス:海外、哲学、高等教育、グローバルな知識、書物
・10ハウス:天職、社会との関わり、仕事、キャリア
・11ハウス:未来、希望、志を同じくする仲間
・12ハウス:隠されたもの、秘密、スピリチュアル
ざっと、このような意味になっています。
このそれぞれの「ハウス」の状態を読み解くことで、その人の「仕事」は?「結婚」は?「お金」は?といったことを細かく見ていけるのです。
例えば、先ほどのホロスコープを眺めると、『水瓶座』の【太陽】がある場所は「9」のハウスとなっています。
9ハウスは、海外や、グローバルで幅広い学びや知識を司る場所です。
ということは、このホロスコープの持ち主は、人生において海外で活躍したり、はば広い知識を活用して生きる道を選択するかもしれません。
また、本をたくさん読むことで、何かが見つかるかもしれません。
『水瓶座』の【太陽】なので、どこに行っても、国籍や環境の違いを感じさせないフラットな視点で物事に取り組んでいくのではないでしょうか。
そんなふうに、読み解いていくことができるのです。
【太陽】のほかの9天体がそれぞれ何座で、何ハウスにあるかを読んでいくだけで、とても詳細なその人だけの物語が浮かび上がってきます。
自分自身と向き合うための占星学
占いというと「当たるか当たらないか」「いい結果か悪い結果か」が主眼になるイメージがあるかもしれません。
私にとっての西洋占星術は、「星が教えてくれる私という人間」を客観的に眺め、どうすれば、唯一無二の「私」として人生を全うすることができるのかを考えさせてくれる豊かな情報源の一つです。
あくまでも、私を知るためのツールであり、この創造力を掻き立てられ多くの示唆にあふれる星の物語という道具を、どう使いこなすのか。
それが何よりも重要だと思っています。
(ちなみに、もともとの伝統的な占星術は、個人の内面についてよりも、時代の流れや世相、当時の権力者の運命などを見るために用いられることがほとんどでした)
なんとかと道具は使いよう。。。という言葉があります。
「占い」は、それを用いる人によって、素晴らしい道具にも、危険な道具にもなり得ます。
「占い」に行く人は、どんな占いをしてもらうかよりも、どんな占い師さんに見てもらうかの方が99%重要です。
本来、その人自身が自ら道を選択するための情報として、占いの結果を提示するのが正しいと思うのですが、ときに、その占い師さんが選択した答えだけだけを伝えられることもあって、それってなんだかなぁと思ってしまいます。
もちろん、占い師さんに「こうすれば願いが叶いますよ、幸せになれますよ」とズバリ教えてほしいから占いに行くのでしょうが。。。
あ、でも!それを信じるも、信じないも、その人の意志だとするならば、どんな場合であれ、その人自身が自ら選択した結果ということになりますね。
とにかく、占いをすることって、受動的に思われるけど、実はとっても能動的なものではないかと思うのです。
西洋占星術は誰でも使えます
西洋占星術は、霊感やいわゆるスピリチュアルな能力なんてなくても、勉強すれば使えるようになります。
所詮占いだし~なんて思わずに、一人でも多くの人に、自分だけが持つ星からのメッセージを読み解いてもらえたら、、、そして、1枚のホロスコープを囲んで、あらゆる物語の可能性をみんなで語り合えたら楽しそうだなぁなんて、夢見ながら、色々と綴っていこうと思っています♪
長くなりましたが、読んでくださって、ありがとうございました!